高血圧について
今回は高血圧の話しを書かせていただきます。
健康診断で最も多くの方に問題となるひとつが高血圧です。
ただ、多少血圧が高い程度では、日常生活や仕事に支障がないばかりか、重労働や運動もできます。これではなかなか病院に行く気にはなれませんよね。
ではなぜ、高血圧を放置してはいけないのでしょうか。
血圧が高いと血管の壁にストレスがかかるため、壁が厚く硬くなります。これが動脈硬化と呼ばれています。この動脈硬化がさらに進展するとプラークと呼ばれる悪者が壁に付着し、血管を狭く、もしくは閉塞してしまいます。このようなことが心臓におこると狭心症や心筋梗塞、頭に起こると脳卒中になってしまい、重い障害を残したり、生命に関わることになってしまいます。ですから、高血圧の治療の目的は血圧を下げることで、大きなトラブルを予防することなのです。
次に高血圧の治療はどのようなものでしょうか。おそらく皆さんは血圧が高くて病院に行くとすぐに薬が始まって永遠に続いてしまうと思っていらっしゃるのではないでしょうか。
血圧で病院に行くと、まず行うことは、その原因や治療の必要性の精査です。治療は原因によって変わります。
治療も減塩などの食事療法や、歩行などの適度な運動療法、禁煙などの生活習慣改善から行うことが多く、薬物療法は補助的な役割です。
薬を使うにしても降圧薬にもいろんな種類があり、適切な薬を服薬することが重要になります。
脈拍と違って、血圧は自分ではわかりにくく、健康診断や病院で調べることが多いと思います。血圧は緊張や歩行後などで、簡単に上昇しますので、1回の異常が即病的ではありません。
血圧異常を指摘されたら、まず適切な医療機関にご相談することが解決の早道です。
当院では、血圧異常で来院された方には、ストレスがかからないように自動血圧計による複数回の測定を行い、必要であれば心電図や超音波、血管の動脈硬化の検査などによって、それぞれの患者さんに応じた最適な治療のお手伝いができるように努めております。
高血圧を指摘された方、自分の血圧が気になる方はどうぞお気軽に受診ください。