インフルエンザ予防接種について
(2017.11.08更新)
寒い季節に入って、風邪をひかれて受診される患者さんも多くなってきました。この時期、インフルエンザの予防接種について患者さんから質問受けることも多いので、少しまとめてみました。ご参考にしていただけると幸いです。
- 接種の回数は?
生後6ヶ月以上13歳未満は2回、13歳以上は原則1回(もしくは2回)接種します。 - 接種時期は?
接種後の免疫効果が、2週から5ヶ月程度ですので、10月後半から12月前半までに接種を受けることが効果的です。 - 2回接種の場合の間隔は?
2-4週が望ましいです。 - 副反応と、その頻度は?
インフルエンザワクチンはウィルスを弱毒化した生ワクチンでなく、病原体の活力を失わせた不活化ワクチンですので、体内での増殖はなく、ワクチンが原因でインフルエンザを発症することはありません。そのため副反応は少ないです。しかし、局所の発赤、腫脹、疼痛は良く見うけられ、通常自然に消褪します。発熱、下痢、筋肉痛、また、ショックなどの重篤な副反応もごくまれですが報告されています。 - 予防接種の効果は?
インフルエンザ予防接種をしても、完全に予防することはできません。予防効果は70%程度と言われています。ただ、発症予防だけでなく、重症化予防効果も認められており、発症しても入院を必要としたり、生命に関わる危険を低減する効果が確認されています。 - 熱やアレルギーがあると受けられませんか?
原則として37.5度以上の方は望ましくありません。ただし、来院直後で一過性のこともあり、2回測定が望ましいです。また、急性疾患などで体力低下のある方も控えた方が安全です。アレルギーのある方はよく病歴を伺う必要がありますが、必ずしも接種不可能というわけではありません。医師とご相談ください。 - 毎年接種の必要は?
インフルエンザウィルスにはAとB型があり、それぞれ細かくタイプが分かれており、毎年のように変異しながら流行します。ワクチンは毎年そのシーズンの流行を予測して製造されます。そのため、毎年ワクチンは異なりますし、その効果も5ヶ月程度で減弱します。したがって毎年ワクチンを接種することが望ましいです。
まだまだ、説明不十分のこともあると思いますが、ご不明な点はクリニックにお問い合わせください。 本年は例年に比べワクチン量が少なくなっております。接種ご希望の方はご予約いただいた方が確実ですのでご連絡いただけますようお願いいたします。