コラム:生活習慣病とダイエット | かたやまハートケアクリニック 長崎長与町 イオンタウン長与内の内科・循環器内科・心療内科

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コラム

生活習慣病とダイエット

(2018.01.24更新)

生活習慣病という言葉をご存じですか?
高血圧、高脂血症、糖尿病、メタボリック症候群などをひっくるめてそのように呼ばれています。
ただ、生活習慣病という言葉からは、なんとなく日頃の生活態度が悪いために引き起こされた自己責任病みたいなイメージがないでしょうか。
もちろん、そのような面が全くないとはいえない患者さんもおられますが、大多数は“生活習慣が悪い”と後ろ指を指されるようなことはなく、ごく普通の生活をされているのに発症されます。むしろ、健康には人一倍留意されておられる方も少なくありません。大きな要因としては家族歴など遺伝的素因と、加齢による動脈硬化含めた影響が大きいと思われます。

しかし、健康診断などで血圧、コレステロール、血糖などの異常を指摘され、医療機関を受診すると、データの数値によって機械的に診断され、内服治療や生活習慣改善を指導されることも珍しくありません。
ここで生活習慣改善のためにと、よく出てくるキーワードがダイエットだと思います。
では、適切なダイエットとはどのように行えばいいのでしょうか。

まず、大事なことは、ここでいうダイエットは美容目的でなく、医療用語ですので、本当に必要なのかを判断することです。
その必要性については、標準体重からの開きのみでなく疾患や病状により異なります。
必要であると判断された場合、どのようにダイエットするか、どこに目標を設定するかも大事なポイントです。たとえば膝や腰のお悪い方に一日一万歩の歩行は最初から無理な設定です。

単純に体重を減らすためには、摂取カロリーより消費カロリーが上まわればいいわけですが、入れるカロリーを減らすことと、使うカロリーを増やすこと、どちらを優先してどのようなバランスで行うべきかも一人一人異なります。

病状やBMIなどに基づき、目標体重を設定しますが、期限を設けることも大事です。急激で無理なダイエットはかえって体調を壊したりリバウンドをおこしたりしますので、期限を設定し、少しずつ減量していくことが望ましいです。

また、今までの生活を急激に変えることも、逆効果になることもあります。甘党の方に、ケーキ、和菓子全面禁止では楽しみがなくなりますし、お酒やビールも毎日飲まれていたのに、急に禁酒では、ストレスが増えて不眠などを起こしてしまうこともあります。

このように、生活習慣病改善のためのダイエットは患者さん個別に必要性、手段が異なりますので、まずはクリニックにお出でいただき、ご相談させていただければ幸いに存じます。