コラム:長引く咳 | かたやまハートケアクリニック 長崎長与町 イオンタウン長与内の内科・循環器内科・心療内科

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コラム

長引く咳

(2018.12.03更新)

“咳が止まりません”とのことで受診される患者さんは少なくありません。
医学的には咳の持続期間が3週以内のものを急性、3-8週を遷延性、それ以上を慢性と定義しています。
急性の咳の原因はほとんど風邪、気管支炎、肺炎などの呼吸器感染症です。
逆に慢性の咳はほとんど感染症以外の原因があると言われています。

急性の咳は、原因である感染症の治療を行うことで、多くが改善します。つまり、むやみに咳止めなどの薬は使わなくてよいことが多いものです。

遷延性、慢性の咳で、代表的な疾患は、肺癌などの腫瘍性疾患や、肺気腫などの閉塞性肺疾患、または結核などの慢性感染です。また、多くはありませんが降圧薬などの副作用で咳が続くこともあります。

また、風邪などの感染症をきっかけにして、熱やのどの痛み、鼻水などは治ったにもかかわらず、咳のみ続く方もよく受診されます。
その場合、レントゲンや血液検査では異常を認めないことも多く、咳止めの効果が低く治療に難渋することも少なくありません。
このような場合、自然に軽快することもあるのですが、喘息のような重篤な咳発作を引き起こす場合もあります。
後者の原因として、咳喘息や、アトピー咳嗽という疾患もあります。これらの場合、気管支喘息と同様に気管支拡張剤や、抗アレルギー剤での治療を要します。

いずれにしても、まずは何が原因で咳が続いているのかを診断し、そのうえで治療を行っていく必要があります。

また、咳を治すためには、受動喫煙も含めて禁煙の徹底や、乾燥する時期には適度な加湿なども重要です。

持続する咳は、生活の質を著しく低下させます。このようなときには医療機関にご相談いただき適切な対処を心がけましょう。当院でも可能な限りお手伝いさせていただいております。お気軽にご相談ください。