コラム:咳の原因を調べる呼気検査について | かたやまハートケアクリニック 長崎長与町 イオンタウン長与内の内科・循環器内科・心療内科

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コラム

咳の原因を調べる呼気検査について

(2019.02.01更新)

以前、遷延する咳についてその原因疾患、治療などについて記載させていただきました。
そこでも記しましたが、慢性の咳発作の代表的な原因疾患の一つに気管支喘息があります。
今回、そこを鑑別するための新しい検査を当院でも今年より導入しましたので御報告いたします。

気管支喘息は気管の慢性的な炎症により、気管支粘膜のむくむや収縮で気道が狭くなり、そのため呼吸困難、咳、呼吸時のヒュー音などを生じる疾患です。
気管支喘息の患者さんは、気道に好酸球性(アレルギー性)の炎症を起こし、その結果呼気に含まれる一酸化窒素:NOの濃度が上昇することが知られています。

そこで、咳に悩む患者さんの呼気中のNOを調べることによりその原因が気管支喘息によるものかどうかの鑑別ができるのです。さらに喘息性の咳であった場合には、その後の治療が適切に行えているかどうかもこの検査で確認ができます。

検査は簡単で、専用の機器にマウスピースをつないで、数秒間息を吹き込むだけです。特にきつかったり、痛みを伴うような検査ではありません。

以前も記しましたが、遷延する咳発作は、その原因によって適切な治療を行う必要があります。
上記の検査によって、より正確な診断と適切な治療が可能となる場合もあります。

咳が続いて困っておられる方は、一度ご相談いただきますようお願い申し上げます。